人手不足とされる自動車整備分野で外国人が就労可能な在留資格特定技能制度。この記事では、外国人材に特化した人材紹介会社である外国人材株式会社が、自動車整備分野の特定技能制度について、受入れ要件や就業者条件、自動車整備特定技能試験の詳細や特定技能「自動車整備」以外の在留資格までくわしく解説します。

自動車整備分野の特定技能とは?

自動車整備分野の特定技能とは?

特定技能は外国人を雇用できる在留資格制度の1つで、深刻化する人材不足の中、国内人材の確保のための取組を行っても人材を確保することが難しい16分野(介護、ビルクリーニング業、工業製品製造業、建設業、造船・舶用工業、自動車整備業、航空運輸業、宿泊業、農業、漁業、飲食料品製造業、外食業、自動車運送業や、鉄道、林業、木材産業)の特定産業分野で受け入れています。

自動車整備業界は、近年の自動車の保有台数がほぼ横ばいで推移し当面需要が見込まれる一方、少子化の影響や若者の車離れによる関心の低さなどから自動車整備士を目指す若者は減少しており、自動車整備士の高齢化や引退が増えつつあります。一般社団法人日本自動車整備振興会連合会の「2021年(令和3年)自動車整備白書」によると、自動車整備士の数は平成24年度と比較して約1.2万人減少しており、厚生労働省によると、2022年(令和4年)の自動車整備分野の有効求人倍率は4.72倍で、5年後には2万8,000人程度の人手不足が予想されています。国土交通省はこうした事態に対処するため、自動車整備業の仕事についての啓発活動やイメージ向上を目指して、さまざまなPR活動や自動車整備業の働き方改革や労働環境の改善なども積極的に進めてきましたが人材不足は解消できませんでした。自動車整備分野の存続・発展を図るには、深刻化する人手不足に対応する必要があります。その解決策の1つが、入管法が改正され2019年(令和元年)4月に創設された特定技能制度です。特定技能制度は、専門性や技能を生かした業務に即戦力として従事する外国人を受け入れることで、自動車整備要員を確保するという目的で開始されました。

特定技能には、最初に取得し通算5年間働くことができる1号と、1号取得後に実務経験や試験合格等で移行が可能な2号があります。2号は在留期限の上限なく働くことができ、家族を日本に呼び寄せることもできます。特定技能1号の在留期間は「1年、6か月、4か月」ごとのいずれかで、特定技能2号の場合は「3年、1年または6か月」ごとのいずれかに在留資格を更新する必要があります。

特定技能1号は、特定産業分野に属する相当程度の知識または経験を必要とする技能を要する業務に従事する外国人向けの在留資格で、特定技能2号は、特定産業分野の熟練した技能を要する業務に従事する外国人向けの在留資格です。2号に移行できるのは2022年までは建設と造船・舶用工業の2分野のみでしたが、2023年に介護分野を除き11分野になりました。

出入国在留管理庁の発表によると、令和5年12月時点で日本社会で活躍する特定技能在留外国人の人数は全分野の特定技能1号の総数が208,425人なのに対して、自動車整備分野の特定技能は2,519人と比較的少ない状況です。

自動車整備分野の特定技能外国人の受入れ要件

自動車整備分野の特定技能を取得している外国人労働者は、実際にどのように働くことが可能なのでしょうか。ここでは、特定技能制度を利用して自動車整備業界で働く場合の対応可能な業務内容や、事業所の受け入れる人数の上限、働くことが可能な期間、雇用契約条件などを解説していきます。

対応可能な業務

自動車整備で受け入れる特定技能外国人が従事する業務は、1.日常点検整備、2.自動車の定期点検整備、3.自動車の特定整備、特定整備に付随する基礎的な業務です。ここでは、それぞれの業務内容をご紹介します。

日常点検整備

日常点検整備は、車の保有者でも実施できる簡単な点検のことを指し、以下のチェック項目があります。

エンジンルームの
日常点検
  • ブレーキ液の量
  • 冷却水の量
  • エンジンオイルの量
  • バッテリ液の量
  • ウインドウォッシャー液の量
クルマの周りの
日常点検
  • ランプ類の点灯・点滅
  • タイヤの亀裂や損傷の有無
  • タイヤの空気圧
  • タイヤの溝の深さ
運転席の日常点検
  • エンジンのかかり具合・異音
  • ウインドウォッシャー液の噴射状態
  • ワイパーの拭き取り能力
  • ブレーキの踏み残りしろと効き具合
  • 駐車ブレーキの引きしろ(踏みしろ)
  • エンジンの低速・加速状態

自動車の定期点検整備

道路運送車両法に基づく法定点検整備を行います。具体的な例は以下になります。

ステアリング装置
ハンドル操作の不具合を防止するため、「ロッドおよびアームの緩み、がた、損傷」を点検
ブレーキ装置
ブレーキの効き不良を防止するため、「ブレーキディスクの摩耗および損傷」を点検
走行装置
ホイールの脱落等を防止するため、「ホイールナットおよびホイールボルトの緩み」を点検
動力伝達装置
走行時の振動や動力伝達不良を防止するため、「プロペラシャフト連結部の緩み」を点検
電気装置
エンジンの始動不良や排気ガス悪化防止のため、「点火プラグの状態」を点検
エンジン
エンジンのオーバーヒート防止のため、「冷却装置の水漏れ」を点検
サスペンション
サスペンションの異音の発生や不具合を防止するため、「取付部および連結部の緩み、がた、損傷」を点検
排出ガス関連装置
熱害による火災発生を防止するため、「排出ガス減少装置の取付の緩みおよび損傷」を点検

自動車の特定整備、特定整備に付随する基礎的な業務

自動車整備制度は、これまでのエンジンやブレーキなどを取り外して行う「分解整備」から、その範囲を取り外しを伴わなくとも装置の作動に影響を及ぼす整備または改造等(電子制御装置整備)に拡大するとともに、対象装置として、自動運転レベル3以上の自動運転を行う自動車に搭載される「自動運行装置」を追加し、2020年(令和2年)4月に新しい制度「特定整備」に改められました。分解整備に該当するものは、次の作業です。

原動機
エンジンを取り外して行う整備または改造
動力伝達装置
クラッチ、トランスミッション、プロペラシャフト、ディファレンシャルなどを取り外して行う整備または改造
走行装置
フロントアクスル、リアアクスルシャフトなどを取り外して行う整備または改造
操縦装置
かじ取り装置のギヤボックス、リンク装置の連結部またはかじ取りホークを取り外して行う整備または改造
制動装置
ブレーキのマスタシリンダ、ブレーキチャンバ、ブレーキドラム、ディスクブレーキのキャリパー、ブレーキシュー、バルブ類などを取り外して行う整備または改造
緩衝装置
シャシばね(コイルばねやトーションバー・スプリングを除く)を取り外して行う整備または改造
連結装置
けん引自動車または被けん引自動車の連結装置(トレーラーヒッチ、ボールカプラーを除く)を取り外して行う整備または改造

これらに自動車の運行補助装置の取り外しと、取付位置もしくは取付確度の変更、機能の調整をするといった電子制御装置整備が追加されました。特定整備に付随する基礎的な業務は、電子制御装置の整備や板金塗装などになります。

また、整備内容の説明及び関連部品の販売、部品番号検索、部内発注作業、ナビ・ETC等の電装品の取付作業、洗車作業、下廻り塗装作業、車内清掃作業、構内清掃作業、部品等運搬作業、設備機器等清掃作業などの関連業務に従事することも可能です。ただし、専ら関連業務に従事することは、認められません。また、これらの業務は自動車整備工場に限らず、カーグッズショップや、整備ピットのあるガソリンスタンドなどでも、自動車整備分野の特定技能外国人材を採用することが可能です。

受入れ人数の上限と期間

自動車整備分野の特定技能外国人の受け入れ人数は無制限です。自動車整備分野の特定技能は1号と2号があり、特定技能1号からスタートし、要件を満たすことで特定技能2号に進むことができます。特定技能1号は通算で最長5年、特定技能2号は期間の制限がありません。外国人は国内外から受け入れが可能ですが、雇用契約する前に、「自動車整備士技能検定試験3級」または「自動車整備分野特定技能1号評価試験」の技能評価試験と、「国際交流基金日本語基礎テスト」または「日本語能力試験(N4以上)」の日本語に関する試験に合格する必要があります。

特定技能外国人は、雇用契約前にこれらの試験に合格する必要があるため、雇用後に自動車整備に関する基礎的な研修や講習をする必要がありません。特定技能外国人を採用することで、即戦力として活躍できる人材を確保できるメリットがあると言えるでしょう。

雇用形態と労働条件

自動車整備分野の特定技能制度の雇用形態は、原則として正社員・フルタイムでの直接雇用のみです。派遣雇用が認められているのは農業分野・漁業分野だけとなっています。週5日、30時間以上の勤務が必要となり、アルバイトやパート、派遣といった短時間での雇用形態は認められていません。受け入れる企業は、外国人と結ぶ雇用契約が適切であり法令順守していることや、外国人を支援する体制があることなどの受入れ基準を満たす必要があります。雇用契約が満たすべき基準の1つには、外国人であることを理由として報酬や労働条件などに差別的な取り扱いがなされていないことが必要となります。そのため、労働する特定技能外国人に支払われる報酬額は、日本人が従事する場合の額と同等以上であることが求められ、時間外手当、深夜手当、休日手当などの各種手当についても、日本人の従業員に対する待遇と同様にする必要があります。特定技能外国人が母国への一時帰国を望んだら、やむを得ない場合を除き、有給休暇を許可する必要があります。

また、外国人への10の義務的支援として、事前ガイダンスの提供、生活オリエンテーション、出入国する際の送迎、住居確保・生活に必要な契約支援、生活のための日本語教育、日本人との交流促進、公的手続等への同行、相談・苦情への対応、定期的な面談・行政機関への通報、転職支援(自己都合退職以外)といった、海外からの入国前から出国までの就労と生活を支援する体制も、事前に支援計画の策定が必要です。

受け入れ企業の要件

自動車整備分野における特定技能外国人の受入れに関する誓約書によると、特定技能所属機関は、国土交通省が設置する「自動車整備分野特定技能協議会」の構成員になる必要があります。自動車整備分野特定技能協議会は、特定技能「自動車整備」制度の適正かつ円滑な運用を可能にするために設立された組織であり、受入れる機関や登録支援機関、有識者、自動車整備事業者団体、関係省庁などで構成されています。受け入れ希望をする企業は、受け入れ予定の特定技能外国人の在留申請前に協議会に加入し構成員となり、加入後は協議会や国土交通省等による調査や指導に対し、必要な協力を行う必要があります。また、登録支援機関に1号特定技能外国人支援計画の実施を委託する場合にも、委託する登録支援機関は国土交通省が設置する協議会の構成員として必要な協力を行い、自動車整備士1級もしくは2級の資格を有する者または自動車整備士養成施設において5年以上の指導に係る実務の経験者を置いている必要があります。協議会入会届出書等は国土交通省のウェブサイトの国土交通省物流・自動車局自動車整備課のページからダウンロードでき、相談先や送付先は、地方運輸局になります。加入が認められれば、協議会事務局より「構成員資格証明書」が発行されます。その他には、道路運送車両法(昭和26年法律第185号)第78条第1項に基づく、地方運輸局長の認証を受けた事業場であることも条件の1つです。自動車整備作業を適切に行うためには一定の設備や従業員が必要であり、自動車整備工場による適正な外国人の受入れを維持するためにも、認証の取得が求められます。

特定技能「自動車整備」試験合格から就労までの流れ

ここでは、海外で自動車整備分野特定技能の在留資格を取得し日本で就労する外国人を雇用する場合と、技能実習や留学、その他の在留資格を取得し日本国内に既に在留している外国人を雇用する場合の試験合格から就労までの流れ、必要な書類などをご紹介します。

自動車整備分野特定技能で海外から来日する外国人を採用する場合

  1. 外国人が試験に合格または技能実習2号(自動車整備職種に限る)を修了
  2. 特定技能の外国人労働者と雇用契約を結ぶ
  3. 特定技能の外国人労働者への支援計画を策定
  4. 在留資格認定証明書の交付申請を地方出入国在留管理局に提出
  5. 在留資格認定証明書の受領
  6. 在外公館での査証(ビザ)発給申請
  7. 査証(ビザ)の受領
  8. 入国
  9. 就労開始

自動車整備分野特定技能で日本国内に在留している外国人を採用する場合

  1. 外国人が試験に合格または技能実習2号(自動車整備職種に限る)を修了
  2. 特定技能の外国人労働者と雇用契約
  3. 特定技能の外国人労働者への支援計画を策定
  4. 在留資格の変更許可申請を地方出入国在留管理局に提出
  5. 特定技能1号」への在留資格変更
  6. 就労開始

どちらも契約締結後に受入れ機関等による事前ガイダンスや健康診断を実施し、地方出入国在留管理局へ在留資格変更許可申請をする場合は、受入れ機関の概要、特定技能雇用契約書の写し、1号特定技能外国人支援計画、日本語能力を証明する資料、技能を証明する資料などを提出します。受け入れた事業所は、外国人と結んだ雇用契約を確実に履行し、外国人への生活支援などを適切に実施し、出入国在留管理庁及びハローワークへの各種届出が義務となっています。

また、フィリピン人の特定技能外国人を受け入れる場合は、独自のルールがあります。日本の受け入れ機関は、フィリピン政府からの認定を受けた送出機関を通じて人材の紹介を受け、採用活動を行うことが求められ、送出機関との間で人材の募集や雇用に関する互いの権利義務を明確にした募集取決めの締結が求められます。また、労働条件を記載した雇用契約書のひな形、募集取決め、求人・求職票等をフィリピンの移住労働者事務所(MWO)に郵送する必要があります。

特定技能「自動車整備分野」の就業者条件とは?

自動車整備界は深刻な人手不足ではありますが、どんな外国人でも自動車整備分野特定技能の取得者になれるわけではありません。自動車整備分野特定技能を取得して働くためには、自動車整備分野業務で必要なスキルを問う試験や、日本語能力試験や国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)試験などの基本的な日本語に関する試験合格などの一定の技能水準が必要になります。ここでは、自動車整備分野特定技能取得の必要な条件などを、くわしく解説していきます。

自動車整備分野の技能試験と語学試験の合格が条件

外国籍の方の自動車整備分野の特定技能取得には、自動車整備分野の一定の専門性・技能及び業務上必要な日本語能力を証明するために、以下の試験両方に合格する必要があります。

  1. 自動車整備分野特定技能1号評価試験もしくは自動車整備士技能検定試験3級
  2. 日本語能力試験(N4以上)もしくは国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)

ここでは、それぞれの試験をくわしく紹介していきます。

1.自動車整備分野特定技能1号評価試験・自動車整備士技能検定試験3級

自動車整備分野特定技能評価試験は、一般社団法人日本自動車整備振興会連合会(日整連)が主催しており、日整連は英語でJapan Automobile Service Promotion Association(JASPA)と呼ばれています。この試験は、日本で自動車整備士として自動車整備業に従事するために、受験者の専門知識、技能、および日本語能力を判定します。試験は日本、フィリピン、ベトナムで開催されています。2019年(令和元年)12月3日からフィリピン共和国において自動車整備分野特定技能1号評価試験を開始し、国内においては2020年(令和2年)9月25日から、ベトナム社会主義共和国においては2024年(令和6年)5月24日から実施が開始され、2024年(令和6年)7月16日から国内において自動車整備分野特定技能2号評価試験が開始されました。

試験はprometricが提供しているCBT(ComputerBasedTesting)方式で行われており、学科と実技の2つのセクションで構成されています。試験会場や日程は、prometricのWebサイトで公開されています。受験資格や試験範囲、試験の形式、問題数、試験時間、合否の基準と通知方法は次のとおりです。

受験資格

特定技能1号評価試験の受験者は、試験日において17歳以上であることが条件で、インドネシア国籍の受験者は、試験日において18歳以上であることが条件となっています。日本国籍を有する方は受験することはできません。また、特定技能2号評価試験の受験資格は、年齢制限の他、試験日の前日までに道路運送車両法(昭和26年法律第185号)第78条第1項に基づく地方運輸局長の認証を受けた事業場において自動車等の分解、点検、調整等の整備作業の実務経験が3年以上必要です。

国内試験は在留資格を有している方であれば受験することができますが、在留資格を有していない方(不法残留者等)については、受験は認められません。

試験範囲

特定技能1号評価試験の範囲は、自動車のシャシ、エンジンに関してで、次に掲げる範囲となります。

学科試験の科目
  1. 構造、機能及び取扱法に関する初等知識
  2. 点検、修理及び調整に関する初等知識
  3. 整備用の試験機、計量器及び工具の構造、機能及び取扱法に関する初等知識
  4. 材料及び燃料油脂の性質及び用法に関する初等知識
実技試験の科目
  1. 簡単な基本工作
  2. 分解、組立て、簡単な点検及び調整
  3. 簡単な修理
  4. 簡単な整備用の試験機、計量器及び工具の取扱い

特定技能2号評価試験の範囲は、自動車のシャシ、エンジンに関してで、次に掲げる範囲となります。

学科試験の科目
  1. 構造、機能及び取扱法に関する一般知識
  2. 点検、修理、調整及び完成検査の方法
  3. 整備用の試験機、計量器及び工具の構造、機能及び取扱法に関する一般知識
  4. 材料及び燃料油脂の性質及び用法に関する一般知識
  5. 保安基準その他の自動車の整備に関する法規
実技試験の科目
  1. 基本工作
  2. 点検、分解、組立て、調整及び完成検査
  3. 一般的な修理
  4. 整備用の試験機、計量器及び工具の取扱い
試験の形式、問題数、試験時間

特定技能1号評価試験の学科試験の出題形式は選択法(四択式)で、問題数は40問、試験時間は80分、実技試験の出題形式は図等を用いた状況設定において正しい判別、判断を行う判断等試験です。問題数は3課題で、複数の設問を設け、試験時間は30分です。特定技能2号評価試験の学科試験の出題形式は真偽法(○x式)で、問題数は30問、試験時間は60分、実技試験の出題形式は図等を用いた状況設定において正しい判別、判断を行う判断等試験です。問題数は3課題で、複数の設問を設け、試験時間は20分です。

合否の基準と通知方法

特定技能1号評価試験の学科試験は正解数が出題数の65%以上、実技試験は得点合計が60%以上で、2号は正解数が出題数の60%以上、実技試験は得点合計が60%以上です。試験実施後30日以内を目途に、一般社団法人日本自動車整備振興会連合会(日整連)のWEBサイトに試験合格者のID番号や合格者数などが公表されます。合格者と受入れ機関で雇用契約が結ばれることが決定した場合は、受入れ機関を通じて受験者に試験合格証明書が交付されます。試験に合格することで特定技能の在留資格が付与されることが保証されているわけではなく、試験合格者に係る在留資格認定証明書交付申請が必要で、必ずしも在留資格認定証明書の交付が受けられるものではないので注意しましょう。

技能検定とは、働くうえで身につけるまたは必要とされる技能の習得レベルを評価する日本国籍を有する人も受験する国家検定です。一級自動車整備士、二級自動車整備士、三級自動車整備士、特殊整備士があり、学科試験(一級の場合は筆記及び口述試験)及び実技試験が実施されています。自動車整備分野の特定技能の就業者条件の1つでもある自動車整備士技能検定試験3級を受験するためには、実務経験などの受験資格を満たさなければなりません。もう1つの在留資格である技能実習生は、自動車整備事業者と雇用契約を締結した上で技能実習生として受け入れていることから、自動車整備士試験の受験資格となる実務経験として認められます。しかし、実務経験として認められるかどうかは技能実習内容に左右されますので、各地域にある自動車整備振興会に確認する必要があります。

2.日本語能力試験(JLPT)・国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)

日本語能力試験(JLPT)は、文字や語彙、文法の知識や、実際のコミュニケーションがとれるかを総合的に判断する学科試験で、コンピュータを使って四肢択一で解答するCBT(ComputerBasedTesting/コンピューター・ベースド・テスティング)⽅式で実施されます。レベルは5段階あり、建設分野の特定技能ではN4(基本的な日本語の理解)以上が必要となります。母語が日本語でない方であれば、年齢国籍問わず受験が可能です。合格発表は、国際交流基金と日本国際教育支援協会が運営する日本語能力試験公式サイト上で公開されています。

国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)は、日本国内での生活の場面で求められる日本語のコミュニケーション能力を判定する学科試験で、コンピュータを使って解答するCBT(ComputerBasedTesting)⽅式で実施されます。受験資格は、日本国籍を持たず、日本語を母語としない者であること、試験日にインドネシア国籍の方は満18歳以上、ミャンマー国籍の場合、満17歳以上である必要があります。また、日本国内で受験する場合は在留資格が必要となります。テスト結果は、当日終了後、パソコン画面に総合得点と判定結果が表示されます。

特定技能自動車整備分野以外の在留資格

特定技能自動車整備分野以外の在留資格

自動車整備分野の在留資格には、特定技能制度以外にも、外国人技能実習制度や技術・人文知識・国際業務(就労ビザ)が存在します。ここでは、その2つの在留資格をご紹介します。

※2024年6月、技能実習制度を廃止して新たに「育成就労制度」を設けるとした方針が決定。施行は3年後の予定で、自動車整備分野も対象となる見込みです。

技能実習

在留資格「技能実習」とは、外国人技能実習制度を利用して「技能実習生」となり、日本に滞在するための在留資格です。在留期間は最長5年間です。監理団体を介して受け入れを行う団体監理型と企業自身で受け入れを行う企業単独型の受け入れ方法により2つに分類され、その中で1号、2号、3号と3つの区分があります。技能実習の目的は、日本の技術や知識などを本国に持ち帰って広める国際貢献のためのものであるため、母国へ帰国するのが基本となりますが、自動車整備分野の技能実習制度の2号を修了した外国人は、日本から出国せず自動車整備分野特定技能に移行することも可能です。特定技能1号に移行後の在留期間は通算5年となります。自動車整備分野で技能実習2号を良好に修了すると、特定技能で就業する際に必要な自動車整備分野の技能試験と語学試験が免除になります。

自動車整備業の技能実習は、地方運輸局長から認証の自動車特定整備事業場(装置の種類限定なし、二輪のみの自動車特定整備事業場は不可)で、従業員数30名以下の法人は12か月以内3名まで、3年で延べ9名まで受け入れ可能です。技能実習生候補者は、実務経験がかなりある候補者も多数見受けられます。実際には面接時に判断することになりますが、人気のある業種です。応募者に困ることはないでしょう。

技術・人文知識・国際業務

技術・人文知識・国際業務(通称:技人国)は、「本邦の公私の機関との契約に基づいて行う理学、工学その他の自然科学の分野もしくは法律学、経済学、社会学その他の人文科学の分野に属する技術もしくは知識を要する業務又は外国の文化に基盤を有する思考もしくは感受性を必要とする業務に従事する活動」をおこなう在留資格です。

技術・人文知識・国際業務(技人国)の在留資格を取得するには、次の3つのうちいずれかに該当する必要があります。

  1. 当該技術に関連する科目を専攻して大学を卒業し、またはこれと同等以上の教育を受けたこと
  2. 当該技術に関連する科目を専攻して本邦の専修学校の専門課程を修了したこと
  3. 技術・人文知識実務経験(職歴)10年以上、国際業務は3年以上あること

また、日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を受けることが認められないと許可されません。また、職歴は専門的な知識やスキルが活かせる業務内容である必要があります。分解、洗浄、部品交換などの作業のみの仕事は単純労働にあたり、認められない可能性があります。

その他の在留資格には、現在ある在留資格のいずれにも分類できない活動に従事する外国人に与えられる「特定活動」があります。特定活動には、さまざまな種類や対応できる条件などがありますが、以前では新型コロナウイルス感染拡大の影響により技能実習2号から特定技能1号へ移行するための準備が整わない場合や、本国への帰国が困難な場合などで対応がとられていました。

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